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人事が語る就活のコツ

「主語」を制する者は、就活を制す――
就活の主役はあなた自身であることを忘れないでほしい

大和証券株式会社

人事部 人材開発課長
下山 裕介さん

企業情報

面接担当者が聞きたいのは、あなた自身を主語にした話

就職活動のなかでは、自分の想いや考えを発信する機会が必ず存在します。エントリーシートへの記入もそうですし、面接はその代表的なものでしょう。志望動機や自己PRなどを通じて、企業側の人間に自分の意志を明確に伝えなければなりません。
けれども面接の場では緊張することもあり、学生さんの多くが、自分の伝えたいことがまとまらず、言葉や会話の着地点を探して右往左往してしまうようなことが少なくないのです。

面接の場やエントリーシートへの記入において、自分の考えを相手にきちんと伝えるにはどうすればいいか。そのために大事なポイントの一つを、ここで教えましょう。 それは会話のなかで、つねに「主語」を大切にすること。自分の意見を言葉にするとき、「私は」という主語を明確に意識するように心がけることです。

たとえば、「あなたが大学時代に頑張ったことを教えてください」と面接官から言われたとしますね。相手はあなた自身のことを知りたくて聞いているのに、いつの間にか別のことを主語にした答えになってしまうことがよくあります。「○○のサークルに入っていました。このサークルは…」と、いつの間にか主語がサークルに置き換わり、サークルの素晴らしさや意義についての熱弁を面接官に聞かせることになってしまうわけです。

企業の面接担当者は、あなたの大学のサークルがどんなに良いものかを聞きたいわけではありません。知りたいのは、あなたがそのサークルで何を頑張り、何を得たか。「私は――」を主語にした、あなた自身を主役にした話なのです。

就活生の場合、その点がとかく曖昧になりがちです。就職活動は、あくまでもあなたが主役。就職活動の主役はあなた自身であること。それをけっして忘れないでください。

主語を大事にすることはコミュニケーションの鉄則

また、あなたが面接官に質問をするときも、主語を明確にすることは大事です。

たとえば面接の場で、業務の内容について質問し、担当者から「仕事は厳しいよ」と言われたとき。あなたが主語を曖昧にして訊いてしまうと、会社全体の仕事のことなのか、部署内のことか、または個人の業務のことなのか、明確にならないまま話が進んでしまいます。

そうではなく、「私が志望する○○部の場合は?」と主語を明確にして聞くことで、論点が定まってきますから、あなた自身も必要な情報を集めやすくなり、面接官も答えやすい。与える印象も非常に良いものになるのです。

このように会話のなかでは、主語を、自分と相手とで合わせることがとても大事です。「コミュニケーションが上手に取れる人」を採用条件として重視する企業は少なくありませんが、相手と主語を合わせて話すことは、その基本です。就活において主語を明確にすることは大事な要素であり、同時に会話コミュニケーションの鉄則とも言えるのです。

この会社に入って、自分は何をしたいのか。主語を、会社ではなく自分に置いて話をすることが大切である事実を、ぜひ知っておいてください。
主語を制する者は、就活を制す――。そのことを肝に銘じ、就活の中心にはつねにあなた自身であることを、強く自覚していってほしいと願っています。

会社データ

  • 社名:大和証券グループ
  • 本社:〒100-6752 東京都千代田区丸の内1-9-1 グラントウキョウノースタワー

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